生徒さんの演奏を拝聴していると、
とても良くさらっていて丁寧に吹いているのに、
とても惜しい事がままあります。
ご本人も、
「なんか、違う。なんか上手く行かない。」
と思いながら、でも何に違和感を感じるのか分からない。
真面目に一生懸命されている方に特に見られるのですが、
その原因の一つは
〝フレーズ感〟
です。
一拍一拍に注視するあまり、先を見通せるような流れが(いわゆるフレーズ感)が足らない。
私はよく、車や自転車の運転に例えてお話させて頂きます。
右左折や、アクセル、ブレーキは、無意識に先の道路状況を判断して行います。
曲がる直前になって曲る方向に目を向けたり、ウインカーを出したり、急ハンドルを切らないのと同じで、
音楽もこの音符はどこに向かうのか、どこでこのフレーズは終わるのか、を見通すのが結構重要になります。
よく先生と一緒に吹くと上手くなった気がする、
というとは、
このフレーズ感を先生が誘導してくれるからです。
フレーズ感が生まれると演奏が一気に生き生きとして来ます。